ボランティア講座

 主催:社福武蔵野市民社会福祉協議会ボランティアセンター武蔵野/
                      共催:ボランティアつくしんぼの会


        ハンディをもつ子ども(若者)たちに必要な支援について考える

11月19日(土)に開催されたボランティア講座第3回では、実際にボランティアに参加していた
だいた方々の体験談と、迎えた団体側の感想をあげてもらい、継続できるボランティア、互いによい関
係が築けるボランティアとはどういうものかについて意見交換を行ないました。当日は激しい雨でした
が、多くの方々に参加していただきました。(*ボランティアを実際に体験することをボランティア講座
第2回としています。)

  司会進行 : 高橋幸三郎氏 東京家政学院大学教授


ボランティア体験者の声

成蹊大学の学生さん 【参加先 あすはKids】

公園で余暇活動をしました。活動を通じて感じたのは、障害の個性が違うので注意するべき点が一人ひ
とり違うということです。一度きりでの参加ではしっかりした関係を築くのが難しいと感じました。ど
のボランティアに行っても同じですが、特に障害を持っている人と一緒に過ごすためには継続すること
の必要性を感じました。友人は障害を持つ子と接するのは初めてでしたが、今後に繋がるよい経験にな
ったと話をしていました。

幼稚園の先生 【参加先 しょーとてんぱー】

現在幼稚園で5歳児の担当をしています。毎年グレイゾーンの子が入ってくるので、勉強のために参加
しました。今回は「高尾の森わくわくビレッジ」でアスレッチックで遊んだり、工作をしましたが、1
人のお子さんに2人のサポートがついているのには驚きました。自分は1人で30人の子をみているの
で、その対応の手厚さに感心するのと同時に、反対に1人では足りないのだという発見がありました。
電車に乗るときにも、2人がかりで行なっている姿を見て、自分だったらどうするだろうと考えさせら
れました。活動全体を通し、様々な面を客観的に見ることができてよかったです。次回は誰かの専門に
サポートにつかせてもらえたら、また違った経験ができるのではないかと思います。

女性 【参加先 びーと】

パソコン教室の指導のサポートをしました。参加者が3 名いらしたのですが、それぞれの障害や理解度
が違うので、どうしたらいいのか対応に困ってしまう場面も最初はありました。後半は大分慣れて教え
ることができたと思います。生徒さんと個人的なお話をすることもでき、いい時間が過ごせました。ま
たやってみたいと思います。

特別支援学校の教員(女性)【参加先 いるか】

担当は肢体不自由のお子さんでしたが、着替えから、水に入るところ、着替え終わるまでを担当しまし
た。子どもたちが1時間半たっぷり水泳を楽しんでいる姿をみて、時間をとれることは本当に大事なこ
とだと感じました。肢体不自由の子を担当したこともありますが、普段の授業では着替えなどに時間が
かかると、15 分くらいしか水には入れないんですね。子どもたちにとって、水を楽しめる場を持てるの
は貴重な経験だと思います。私自身は仕事になると責任もあり、けがをさせてはいけないという緊張感
があるのですが、ボランティアは些細なことで感謝され、仕事とはまた違うことを発見しました。ボラ
ンティアのほうがすごく楽しかったです。

女性 【参加先 いるか】

ボランティアというよりも自分が小学生の男の子に遊んでもらったという感じです。最初はコミュニケ
ーションの取り方に戸惑いましたが、だんだん慣れていきました。楽しい時間を過ごせました。

市民社協の研修生(女性)【参加先 千川さくらっこクラブ】

低学年のお子さんをバス停に迎えに行き、おやつを食べ、その後、高学年を迎えいれ、一緒に過ごしま
した。障害者の方と接するのは初めてだったので緊張しましたが、ニュートラルな状態で接するよう心
がけました。子どもたちから見れば、私は「初めて会う人」ですが、私がサポートをするというより、
子どもたちが逆に私と遊んでくれた、という感じがしました。純粋に楽しかったです。先ほどオリエン
テーションをしたほうがよかったという団体側のお話もありましたが、子どもと接することに集中でき、
やりやすい環境でやりたいようにやらせていただきました。参加してよかったと思います。

市民社協の研修生(女性)【参加先 あすはKids】

高校生8名と買い物の練習をしました。近くのコンビニまで行き、300円以内のお菓子を買って公園
で食べましたが、障害のある子たちと外を歩くことで、車椅子では通りにくい道があるなど、いろいろ
なことにも気づきました。思春期の子たちだったので、最初は恥ずかしがって近づいてきてくれず、ど
うしようかと思いましたが、慣れてくると名前を覚えてくれて、彼らのほうが私を気遣ってくれる様子
も見られてうれしかったです。いろんなことを勉強できました。

市民社協の研修生(男性)【参加先 あったかまつり】

障害を持った方と触れ合うのは初めてでしたが、実際に触れあってみると、障害を持っているという前
に、個人であるということを実感しました。障害者という目線で入るのではなく、「ひとりの人として接
する」ということが大切だと思いました。カラオケ大会のスタッフをしましたが、盛り上がる方と恥ず
かしがる方がいて、個性の違いを感じましたね。スタッフさんに言われたのですが、障害者の方たちも
ボランティアの人たちとは普段とは違った関係性を持てたようです。非常に勉強になりました。


受け入れ側の声

千川さくらっこクラブ

なぜ、ボランティアが必要かというと、単純に目と手がほしいという理由と、健康福祉総合計画の中で
「世間の障害への理解を深める」という項目があるので、周りの理解を進めるという意味で積極的にボ
ランティアを受け入れていきたいという思いがあります。うちは知的障害の学童クラブなので、何度も
参加してもらうことで、より個人の障害や特徴を知ってもらえると思いますし、子どもたち自身もボラ
ンティアの方のことを知ることができると思います。今回の体験は特に細かな説明もなく、どんと体験
していただいたので、若干、戸惑われたのではないかと思います。オリエンテーションが事前にできた
らよかったと反省しています。

むらさき育成会 書道サークルの先生

小学3年の子から25歳まで9名の生徒がいるのですが、ボランティアの参加が初めてで、生徒たちも
若干戸惑っているようでした。気がついたのは、子どもたちが新しく来た人にとても気を遣っていると
いうか、非常にその方を意識しているということです。これにはおどろきました。こういう機会が増え
ると子どもたちの経験にもなりますのでありがたいですね。例えば、直し方とかが私と違うと、「あれ?
いつもの先生ということが違う?」という顔をしたりしますが、書き終えると、その人に見せに行きた
いという姿勢を見せたり、やはりいろいろな人との関わりは必要だと思いました。いつも私だけが指導
していますが、ほかにも人がいたほうがいいと実感しました。

水泳クラブ いるか

活動に関しては、毎回、どうなるのかわからないので、ボランティアさんに「○○に注意してください」
と言うのが難しいところがあります。事前にしっかり説明ができないのは申し訳ないと思っていますが、
体当たりでやってくれる人がいると本当にありがたいです。それはやっぱり相性もあるのかなと思いま
す。ボランティアさんと児童が互いに楽しい時間を持ってもらえるのが準備する側としては一番うれし
いです。水泳のボランティアの方は本当にいないので、これから増えてくれるとうれしいです。

その他の意見

障害をもつお子さんの保護者

最近の方たちは障害を持っている子たちを個人として見てくれているのがうれしいですね。一昔前は障
害者を「重度」「軽度」という見方しかしてもらえなかったので、ボランティアの皆さんの意識がそのよ
うになってきていることが本当にありがたいです。障害については学べば学ぶほど勉強になりますので、
是非、これからもお願いしたいと思います。

直接ボランティアをするということも大切ですが、そのご家族の支援をするということも大切ではな
いかと思います。親御さんの話を聴いて、心を解放してもらうことも必要だと感じました。

現場にいる教員は学んできた情報と現場との境でパンパンになっているので、是非、職場を離れたと
ころでボランティアをしてもらえたらいいと思う。

○みなさんの話を聴いて、人間力を非常に感じました。子どもたちがそれを評価しているということも
とても感じました。気持ちがそういう方向に向いているということはありがたいです。

まとめと課題


ボランティアで心がけたことは?

・自分から積極的にいく。
・失敗を恐れずに、間違うことを気にしないで行こうと決めていた。
・明るく元気にいく。こちらが元気でないと、相手も元気にできないと思う。

受け入れサイドが次回心がけたいことは?

・明確な指示を出せるようにする。スムーズに活動してもらえるようにできるだけ配慮をする。
・さりげなくいい関係が持てるようなコーディネートを心がける。
・特に個性のある子には初回の人はつけないようにする。慣れてきてからついてもらうようにする。

今後もボランティアに関しては大学側にもアプローチしていきたいが、どうしたらいい?

・ボランティアサークルに参加している人へのアプローチがもっと必要。
・ボランティアに興味があるけれど、実際の参加には至らない人には参加者の声を聴かせた方がいい
・成蹊大学のボランティア団体Uni は現在170名。口コミが一番だと思う。成蹊は亜細亜大と明治大
とのつながりがあり、他の団体の活動に参加する等の交流があるのが楽しい。

社会にはどう訴えていったら効果があるか?

・社会人でもボランティアに興味を持つ人が多いけれど、募集のHPを見ても、相手の顔が見えないと
参加しづらい。今回の講座で一番良かったのは、主催者側の顔が見えたことだと思う。
・今はネットがあるので、そこにどんどん情報を載せていくのがいいと思う。フェイスブックが今年あ
たりからとても広がっているので、そういうのも活用したらどうか?
・子どもにはいろいろ経験してもらいたいが、その情報を入手しにくい。ネットはあまり見ないので、
どこからどう入手するかというルートがはっきりしているといい。

最後につくしんぼの会より

障害者は相手の笑顔に敏感だということでしたが、参加者の方々の話を聴いていると、十分に障害者
に受け入れられているようで、その面はすでにクリアしていると感じました。すばらしいと思います。

20年以上活動をしてきましたが、武蔵野の障害児を取り囲む環境がよくなってきていると感じてい
ます。ボランティアは学校の「単位」を貰うような意識でいくと、子どもたちもそういうのを感じ取り、
近寄っていかないということもあります。人にはそれぞれあった形のボランティアがあるので、いろい
ろ体験して、その人が継続できそうなボランティアを選んでもらえるといいいですね。

千川作業所の理念で「街に慣れる、街が慣れる」というのがあるのですが、子どもたちも街に慣れる
ことが必要ですが、地域も変わっていかなければいけないと思います。子どもは相手との距離感を非常
に見ています。自分たちがどこまでやっていいのか、相手がどこまで受け入れてくれるのかを常に見て
いますので、ごまかしができないのが面白いと思います。そういうことも触れ合わないと互いにわから
ないので、たくさんの人にボランティアをしていただけるとうれしいです。

司会の高橋先生より

貴重なご意見ありがとうございました。これからも現場とボランティアの皆さんが手を組んで、より取
り組みやすいボランティア活動を行なえるように情報交換することと、また、情報発信の仕方も考えて
いければと思います。 (記録 詩水淳子)


▲このページのトップへ▲
           もどる